研究

最適化問題は、応用上の重要性もさることながら、物理や生物の問題とも深い関係をもっています.スピングラスと呼ばれる合金モデルの基底状態の決定は、厳密最適解を求めることが困難なクラス(NP完全)の最適化問題と等価であることが知られています.ゲーム理論や生態学などにおいても、戦略や種の数が膨大で、それらの間の利得行列や種間相互作用が複雑になると、平均的な利得や適応度が最適となる解を見つけることは困難です.蛋白質の折り畳みの問題も、モノマー間の相互作用を完全にランダムであると仮定した場合には、天然構造の探索が困難な最適化問題と等価になり、折り畳みには天文学的な時間がかかってしまう、という間違った予想が導かれるのですが、実際の蛋白質は細胞内で極めて短時間で天然構造へと折り畳みます(Levinthalパラドックス).自然の巨大で複雑なシステムは、困難な最適化問題を回避する構造を進化させてきました.蛋白質の格子モデルやレプリケーター方程式などを用いて、「滑らかなランドスケープ」の進化メカニズムを探っています.


参考文献:


© Copyright 2013 Kei Tokita, Powered by Pukiwiki.  Last-modified: Sun, 23 Jun 2013 13:50:23 JST (2340d)   リロード   新規 編集 凍結 差分 添付 複製 改名   トップ 一覧 検索 最終更新 バックアップ   ヘルプ   最終更新のRSS