12月

  • quarter mo@n クォータームーン/ 中井拓志/角川ホラー文庫/「あまりにも現実が退屈なので仮想で味付けして、しのぐ。そうして思いが仮想の世界へ飛ぶと、急に時間の流れが変わる。」/(12/29/99)
  • レフトハンド/ 中井拓志 /角川ホラー文庫/「『あんたここの人じゃなかったら、どこの人?』『大学の人』『どうりで変態っぽいと思ったわ』」/(12/28/99)
  • アナザヘヴン/ 飯田譲治・梓河人 /角川ホラー文庫/「ほどほどにしか視野のない人間は、エリート意識か劣等感かどちらかを感じていることが多い。その間をチョコチョコいったりきたりしているのだ。ほんとうに視野の広い人間は、そのどちらも必要ないということをよく知っている。」/(12/26/99)
  • わるい愛/ ジョナサン・ケラーマン /新潮文庫/「『彼ら---警察が本質的にわるいといってるんじゃない。大部分はきっとすばらしい人間として出発するんだろう。ところが、仕事が堕落させるんだな---多すぎる権力、少なすぎる責任』」/(12/22/99)
  • 砂のクロニクル/ 船戸与一 /新潮文庫/「この地区司令は気ごころの知れた連中がそばにいると不安めいたものを感じなくなる性質らしい。イラクとの戦争のときこういう指揮官のもとで動いた部隊はほとんどがなす術もなく全滅していった。指揮を執る者の決定はいつだって孤独なものだ。それをやらずに合議という責任逃れをやるからだろう。」/(12/20/99)
  • いちげんさん/ デビット・ゾペティ /新潮文庫/「うまいコーヒーの香りには世の中の問題を何でも解決できそうな不思議な説得力があるものだと僕は感心した。」/(12/18/99)
  • 離婚バイブル/ 下田治美 /新潮文庫/「他者を支える力量 --- これを自立というと、わたしはわが身にいいきかせている。経済行為をしないマリア・テレサを「自立してない」といいきれるひとがいるのだろうか。経済的自立ということばは、ただの拝金思想にしかみえない。専業主婦という選択をゆるさない狭量さを、ただ感じてしまう。」/(12/17/99)
  • 追跡のクリスマスイブ/ M.H.クラーク/新潮文庫/「『"典型的なクリスマス・ストーリー"というのがどういうものか、べつに厳密な定義があるわけではないのですが、私見では、クリスマス精神そのものを語るのがクリスマス・ストーリーではないかと思っています。』(解説/深町真理子)」/(12/4/99)
  • 決定版 原発大論争!/ 別冊宝島編集部編/宝島社文庫/「原子力発電をはじめて企業化したのは米国であるが、その発足に当たって保険業界からの強い抵抗があった。原発での事故は、最悪の場合には破局的で、その推定損害学は莫大であり、保険料率の算定も不可能である。したがって災害保険は引き受けかねる、と。」/(12/1/99)

11月

  • アクアリウム/ 篠田節子 /新潮文庫/「洞窟性生物の生命が長いのは、物質代謝が緩慢だからではない、と思った。流れる時の質が違うのだ。一生が七十年という人の尺度で、測ることのできない時間というものがあるのだろう。」/(11/29/99)
  • 三たびの海峡/ 帚木蓬生 /新潮文庫/「<生者が死者の意志に思いを馳せている限り、歴史は歪まない>」/(11/27/99)
  • 非合法員/ 船戸与一 /講談社文庫/「考えていることを正確に言えるような人間に人なんか殺せねえ。」/(11/26/99)
  • 動物たちの心の世界/ マリアン・S・ドーキンズ /青土社/「私たち人間という種族は非常に迷信的で、関連が見いだせる限り見いだそうとする傾向がある。だから実際には関連がない二つの事象が関連して起こることを推定したがる私たちの熱中(科学者もそれ以外の人と同じように持っている)を抑えるために、統計学と呼ばれる科学が発達せざるを得なかった。」/(11/22/99)
  • 閉鎖病棟/ 帚木蓬生 /新潮文庫/「患者はもう、どんな人間にもなれない。」/(11/21/99)
  • サザンクロス/ パトリシア・コーンウェル /講談社文庫/「バージニア州リッチモンド。三月最後の月曜の朝は、おだやかにはじまった。歴史のあるこの町では、名門といわれる家は南北戦争のころから変わっていない。町の人々にとって、この戦争はまだ過去のものではなかった。」/(11/18/99)
  • アンチノイズ/ 辻仁成 /新潮文庫/「自然な渋滞とは意味のない怠慢のことだ。そしてそれは今の自分に似ている。何が原因で流れださなくなったのか分からず生きている自分にそっくり。ただ前の奴の尻にくっついていく。苛立ちから抜け出して、思いっきりアクセルを踏みこみたいのに、攣りそうなふくらはぎを我慢して、アクセルとブレーキを交互に神経質に踏みしめるだけなのだ。いったいこの渋滞の先に何があるのか。僕を停滞させるものは何か。時々流れの先を見ながら、ぼんやりとした苛立ちを覚えるのだった。」/(11/15/99)
  • つめたいよるに/ 江國香織 /新潮文庫/「ふうわりと、雪がおちてきた。ふうわり、ふうわり、あとから、あとから。『私ね』歩きながら、洋子はぽつんと言った。『私、ずっとながいこと、こんな光景にあこがれていたような気がします』(夏の少し前)」/(11/14/99)
  • 中国・台湾・香港/ 中島嶺雄 /PHP新書/「台湾が国連に入っていないことをもって国際社会から閉め出そうとするところにも問題があるわけで、これはまさに二十一世紀の世界が解決しなければいけない大きな問題点だと言っていいと思います。」/(11/13/99)
  • 犠牲(サクリファイス)/ 柳田邦男/文春文庫/「人は悲しみの海のなかから真実の生を掬い取るのだということだ。」/(11/11/99)
  • 死神/篠田節子 /文春文庫/「人間が輝きが失せたあとすぐに死んでしまう蛍のようなものなら、生きていくというのはどれほど楽ですてきなことだろう。」/(11/9/99)
  • ホワイトアウト/ 真保裕一 /新潮文庫/「自分が戦うべき相手は、武装した侵入者たちではなかった。富樫は今、それをはっきり感じ取っていた。挑むべき相手は、この雪なのだ。奥遠和を白く埋め尽くす深雪だった。」/(11/6/99)
  • 日本人の英語/ マーク・ピーターセン /岩波新書/「ネイティブ・スピーカーにとって、「名詞にaをつける」という表現は無意味である。英語で話すとき−ものを書くときも、考えるときも− 先行して意味的カテゴリ−を決めるのは名詞ではなくて、aの有無である。もし「つける」で表現すれば、「aに名詞をつける」としかいいようがない。」/(11/5/99)
  • 魔球/東野圭吾 /講談社文庫/「『ここの連中はただ待っているだけだ。待っていれば、いつかは点が入るだろうと思っている。相手投手が甘い玉を投げるのを待っている。エラーしてくれるのを待っている。誰かが打つのを待っている。あげくの果てに、自軍の選手が相手打線を完封してくれるのを待っている。そんな連中が何かを変えたりできるものか。』」/(11/3/99)
  • 世界の究極理論は存在するか/ ディヴィッド・ドイッチュ/林一訳/朝日新聞社/「時間は流れない。他の時間とは他の宇宙の特別な場合にすぎない。」/(11/1/99)

10月

  • 戦争論/ 多木浩二 /岩波新書/「戦争は、現実可能性としてつねに存在する前提なのであって、この前提が、人間の行動・思考を独特な仕方で規定し、そのことを通じて、とくに政治的な態度を生み出すのである(カール・シュミットからの引用)。」/(10/30/99)
  • 冷静と情熱のあいだ(Rosso,Blu)/ 江國香織、辻仁成/角川書店/「もしもどこかで順正が死んだら、私にはきっとそれがわかると思う。どんなに遠く離れていても。(Rosso)」「過去に囚われ過ぎず、未来に夢を見すぎない。現在は点ではなく、永遠に続いているものだ、と悟った。ほくは、過去を蘇らせるのではなく、未来に期待するだけではなく、現在を響かせなければならないのだ。(Blu)」/(10/25/99)

© Copyright 2013 Kei Tokita, Powered by Pukiwiki.  Last-modified: Sun, 23 Jun 2013 13:50:22 JST (2334d)   リロード   新規 編集 凍結 差分 添付 複製 改名   トップ 一覧 検索 最終更新 バックアップ   ヘルプ   最終更新のRSS